先輩たち

 

先輩2人に飲みに誘ってもらった。

 

昨日、金曜日の仕事終わり。

 

佐野先輩は同じチームで一から十まで仕事を教えてくれた恩人。

面倒見の良さとチョイ悪なところがある明るい人だ。

 

神田先輩は別チームだが、ときどき休憩所で会話をする仲。

元ホストでもうすぐ結婚する。

 

2人とも3期上で年はわりと近い。

不思議と気が合うので時々飲みに連れて行ってくれる。

 

もうすぐ始まるプロジェクトでぼくは大きな仕事を任せてもらえたので、

今回はその激励会のようなもの。

 

 

神田先輩「お前、自分から手を挙げたらしいじゃん(ニヤニヤ)」

 

ぼく「早いうちに経験しておきたかったので」

 

佐野先輩「毎日23時帰り決定だよ。まあ、頑張れや。」

 

ぼくが次のプロジェクトで任されたのは激務のポジション。毎日22時~23時帰りは当たり前で、場合によっては徹夜もある。

みんなが嫌がる仕事。

しかしこの職業を続ける上では、長い目で見た時に絶対に良い経験になると考えて自分から手を挙げた。

 

神田先輩「やる気があるってのは良いことよ」

 

佐野先輩「まあな」

 

ぼく「はい。自分なりにやってみます」

 

仕事の話はここで終わり。

10分程度。

その後はダラダラと笑い話。女の話。

 

 

神田先輩「おまえ彼女いないじゃん?作ろうぜ」

 

ぼく「いい子いませんか?」

 

神田先輩「結婚前に女関係全部清算しちゃったからなー」

 

佐野先輩「こいつ、彼女に浮気が芋づるでバレて、この前、修羅場になってさ♪」

 

 

神田先輩は大学生時代はずっとホストをやっていた。

色気があるし、話も上手。何より優しい。

男のぼくから見てもモテるのが分かる。

 

しかし、結婚を前にして、彼女に三股してたのがバレまくって、修羅場。

改心して、すべての女性関係を清算し、連絡先も消しまくった。携帯も変えた。

 

 

神田先輩「ケジメつけたからさ。まじで紹介できないんだよね」

 

佐野先輩「俺もないなぁ」

 

ぼく「仕事も忙しくなるし、しばらくはいいっすよ」

 

神田先輩「佐野、昔あれやってたじゃん。出会い系」

 

佐野先輩「あー、入社する前ね」

 

神田先輩「ああいうのでもいいんじゃないの?女の子たちもけっこうやってる子いたよ」

 

佐野先輩「俺は3人しか会わなかったけど」

 

ぼく「会えるもんなんですね。彼女とかできる感じですか?」

 

佐野先輩「彼女はどうかな。3か月くらいセフレだった子はいたけど。」

 

神田先輩「なんてやつ?」

 

佐野先輩「ワクワクメール」

 

 

神田先輩は「へえー」と言いながらスマホをいじりはじめる。

 

佐野先輩「お前、清算したばっかじゃん笑」

 

神田先輩「見るだけだって笑」

 

 

 

ずっとこんな感じで飲み会は終わった。

 

しばらく遊ぶ時間が無いから彼女探しとかどうでもいいけど、仕事が落ち着いたらネットで探してみてもいいかもしれない。

 

ツイッターで会いまくってる友人もいるし。

 

 

ぼくは普段、仕事関係の人しか女性と会話することがない。

 

でも仕事関係の人と付き合いたいとは思わない。

プライベートとは切り離したい。

仕事に私情を持ち込みたくないという気持ちがある。

 

童貞のくせに偉そうな考えだとは自覚してる。