出会いと驚き
新しいプロジェクトでお世話になるお客さん側の担当者の方と初めての顔合わせ。
40代の男性。
優しそうで、人当たりの柔らかい方だった。
ぼくは人見知りする方なので、この方で良かった。
ぼくの本名は珍しいので、担当者様にもすぐに覚えて頂けた。
というか、すでにご存知だった。
珍しい名前だとこういう時に役立つ。すぐに覚えてもらえるのはありがたい。
週末に親睦会で飲みに行くことになった。
この仕事は激務を乗り越えてお客さんと戦友になることも多い。
ただの発注元と発注先という関係よりも、もっと密なのだ。
ぼくはそういった仲になった人がまだいないので、
この担当者様が第一号になってくれたらいいなと思う。頑張ろう。
ひとつビックリしたことがあった。
うちの会社のチームリーダーがぼくを紹介した時のことだ。
「こいつまだ経験は浅いんですけど、優秀なんでやってくれると思います。将来エースになるんで鍛えてやってください。」
こんなことを言われたのだ。
担当者様も「おおーすごく期待をかけられてますね!一緒に頑張りましょう!」と言葉にそのまま乗っかり気味。
ちょっと高く売り過ぎなんじゃ・・・。参ったなぁ。
ぼくは自分のことが優秀だなんて思ったことが無い。
いつも自信がないし、他人からはやる気がないように見られることも多い。
なんであんなことをリーダーは言ったのか、あとから聞いてみた。
リーダー「俺、布施さんから聞いているよ。お前同期で成績一番だって。」
ぼく「え?知らないですけど・・・」
リーダー「布施さん人事の課長もやってるからマジだと思うよ」
布施さんはうちの会社の創業直後からいる古株。
出世欲がなくて、というか出世したくない人なので今のポジションにいるだけで、
課長だけど社長からの信頼が厚くて人事権を握っていると言われている。
すんごい天才で、六法全書を一読しただけで暗記するレベル。
布施さんは謎の多い人で、布施さんにまつわるエピソードを書き始めたら終わらない。
個性あり過ぎて簡単に特定されちゃうのでここらへんで笑
とにかく、あの布施さんにそこまで買ってもらっていたとは驚きだった。
同期は150人。そこでトップとはちょっと信じられない。東大卒とかいるのに。
ぼく、童貞ですよ。布施さん。
最下位ですよ。